映画

ホテルビーナス …の評を見て。

ポータルの映画評サイトでは好評と酷評が半々、はてな内では酷評が多いようです。酷評の要点は次の通り。なーるほどねー。 話が陳腐。 セリフが説教臭い。 LOVE PSYCHEDELICO使いすぎ。 どれも間違った指摘ではない。セリフを反復していると、それらが消費に…

ホテルビーナス

「ビーナスの背中を見せてくれ。」北の町にあるビーナスカフェに、新しい客が来た。その奥では、それぞれに事情を抱える人々がひそやかに暮らしていた。 いまノリに乗ってる広告クリエイター、麻生哲朗の脚本と聞いて、見てみた。麻生哲朗にはフランス語で詩…

ジョゼと虎と魚たち

いろいろ気になっているので、もし観たかたがいらっしゃったらコメントをいただけると嬉しいです。 麻雀店でバイトする大学3年生の恒夫は、人の気持ちに取り入るのが上手い。店の客のあいだで噂になっているのは乳母車を連れて近所を徘徊する婆さん。興味を…

存在の耐えられない軽さ

ミラン・クンデラ原作の小説の映画化。原作をがなかなか読み進まないので見てみた次第。 まぁ、助平な話だ。優秀でドン・ファン的な脳外科医と二人の女性。そして「プラハの春」をめぐる話。 ただし、原作の特徴で醍醐味とも言える哲学的考察がほぼ完全にカ…

GO

ある在日朝鮮人の、恋愛の物語。 宮藤官九郎の脚本・演出がお見事。デフォルメを随所に使い、飽きのこない、疲れないリズムを作品に与えている。それでいて内容が刺激的。「民族学校」が日本にあることなんて僕は知らなかったし、朝鮮籍・韓国籍が選べるなん…

未来世紀ブラジル

TattleとBattleのスペルミスから始まるSF。主人公は情報省の記録部門に勤めるエリート。しかし仕事より大事なものがあるようで親の七光で昇進の話が来ても、断る。その頃主人公は夢に出てくる女神にぞっこん。ある日ある女性のデータが目に止まる。なんと…

猟奇的な彼女

やっと見ました。感情移入しやすいキャスト。 ブッ飛んでます、彼女。ブッ飛ばされてます、彼。韓国語で「猟奇」(ヨプキ)とは「ちょっと違ってイイ感じ」。たしかにこんな子いない。とことんワガママ。でもそれがかわいい。あんな彼氏もいない。とことん受…

赤目四十八瀧心中未遂

車谷長吉(くるまたに・ちょうきつ)の同名小説の映画化。 東京の大学を中退した、うだつの上がらない主人公・イクシマヨウイチ。高学歴だが、なぜか尼崎で焼き鳥の串作りで住み込みのバイトをする。そこに住む「異世界」の人々。「あんたはここでは生きてい…

『おいしい生活』

バカっていいなあ。ジェットコースターみたい。逸脱にも、好感の持てるものと、そうでないものがある。無邪気か、無知か、根底にある良心か。偽善に対する意地悪か。こぢんまりした、クールなカタルシス。

橋口亮輔『ハッシュ!』、SIGLO、2001/田辺誠一、片岡礼子、高橋和也

赤ん坊の写真がイカす。 出演者はみんなそれぞれに乾いている。ヌメヌメしたものを求めてる。その求めるスタンスにもいろいろあるが、ピンとくるものはあるだろう。 「子供の頃もっとちゃんと誰かに抱きしめられたりしてたら、こんなことにはならなかった」…