ホテルビーナス …の評を見て。

  • ポータルの映画評サイトでは好評と酷評が半々、はてな内では酷評が多いようです。酷評の要点は次の通り。なーるほどねー。
  • どれも間違った指摘ではない。セリフを反復していると、それらが消費に耐えられない言葉であることに気がつく。15秒30秒だから成立するCM向けの言葉、というのか。「そういえばそうだね」と、その場の雰囲気には刺さる言葉。
  • なお、好評の多くは「自分に重ねられた」と「出演者の演技がよかった」の二つ。後者は更にSMAP誉め、香川照之中谷美紀市村正親誉め、韓国俳優誉めの3派に分かれている。自分に重ねた人は、人生や生きることについて考えた人でもあったみたいだ。
  • 僕がこの映画で間違いなく評価すべきだと思ったのは、まず設定のアイデア。異国感をあらわすにはロシアで韓国語を話す日本人ぽい人々というのは正解だった。あと、ゲスト出演者2名が明らかに浮いていたのを除き、演技は概ねよかったと思う。
  • 全体的には、大味なサッカーと喩えるのが適切だろうか。得点が簡単に入って6−3のような試合。
  • やっぱ広告って安全な価値観を疑いなく信じられる人にこそ作れるものなんでしょーか。疑いたくなる。ついでに、僕が広告を好きと言うとき、僕は広告のモードになる、つまり人に価値観を寄せきってしまうことに気がつきました。


ちなみに僕が今まで見た映画の中で一番よかったと思っているのは、「ハッシュ!」です。べつにゲイじゃないですが。そういえば、「ムトゥ」の開き直りも好きでした。