ジョゼと虎と魚たち
- いろいろ気になっているので、もし観たかたがいらっしゃったらコメントをいただけると嬉しいです。
- 麻雀店でバイトする大学3年生の恒夫は、人の気持ちに取り入るのが上手い。店の客のあいだで噂になっているのは乳母車を連れて近所を徘徊する婆さん。興味をひいているのは、いつも毛布がかかっている乳母車の中身。ある日、店のオーナーの犬の散歩をしていた恒夫は坂道を疾走する乳母車を見る。曲がり角でガードレールに激突し転倒した乳母車の中にいたのは、いたいけな少女だった。
- 話の筋はさておき、池脇千鶴や妻夫木聡など俳優達の演技には光るものがあった。また、光の加減が自然光に近く、きれい。(そういえば佐内正史の名前がスタッフロールにあった。なるほど。)
- きたがわ翔がヤンジャンに書いてそうな感じ。正直、あまり好きではない話。ただしこう感じてしまうとそれに寄せてものを見てしまうようで、映画評を見ると胸がきゅーんとなるような話のようだけれど、なんかぬるいなぁと思った。スレてるのかな?
- ラストがやはり物議を醸すと思う。僕は、なるべくしてなった話だと思っている。話が急に終わった感じにデジャブがあって、なんだろうと思っていたら、林真理子が書いて田中麗奈が演じた『東京マリーゴールド』に似てる。『ジョゼ…』は田辺聖子。ふたりとも、うまく行ってる中に終わりのきっかけを織り込むのがすきなのかな。だから急に終わらせるのかな。
- そんな田中麗奈と池脇千鶴が、3/20から公開される『きょうのできごと a day on the planet』で共演する。予告編がおもしろそうだったので、これも見てみたい。http://www.kyodeki.jp/
今度は映画2本。
最近まとめて見ることが多い。そういう体力も必要かなって思うのと、テンション上がってる時に見とかないと続かないから。
アニー・ディラード『本を書く』(柳沢由美子訳。パピルス、1996)
- 松林の中の書斎にはじまり、まき割り、噴火するタイプライター、潮の流れなどにモチーフを映しながら、「書く」ことの本質に迫る。原題は"The Writing Life"。
- 松岡正剛の紹介:http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya0717.htmlで読んだのだが、その参照項が「カギリを尽くせ」(918夜:http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya0918.html)だけあって、やっぱりストイック。しかしアールデコのようにシンプルな文体はぐいぐい読ませてくれる。なるほど、これも消尽感覚、か。
新微生物、1800種発見 バミューダ沖大西洋で(共同通信)
- http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040305-00000052-kyodo-soci
- バミューダ沖サルガッソー海で採取した海水中に、1800個の新微生物がおり、120万個の新たな遺伝子が発見されたそう。
- バイオテクノロジーの進化が予想される。natureにも続報が出ることだろう。
フリーター476万人 10年に最多、経済に損失(共同通信)
- http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040304-00000185-kyodo-soci
- 人件費から真っ先に削る会社は社会悪、と。
- 今はあらゆることが計画で決められている。例えば数年先の所得だってローンとしてすでに押さえられており、「将来設計」も金がつきまとってこそ意味を成している。一方で流動的な生き方を好む人は増えている割に、その受け皿は驚くほど少ない。
- 人件費を削ることは景気を動かす力を殺ぐことに直結する。だって物価が上昇して人件費が減ると金融業が儲かる。金融業が儲かると、借金返済に追われる人が増える。借金返済に追われる人が増えると、消費のほとんどが借金返済になり、パフォーマティブな消費に費やせる余力がなくなる(日本の財政しかり)。消費に費やせる余力がなくなると景気が悪くなる(消費の総量が減る)。消費の総量が減ることはすなわち経済規模が縮小することである。
んー、なんか苦しい。