ペピン結構設計『東京の米』

  • そして舞台は東京。米屋の主人がなくなり、跡取りの三人兄弟と米を産む女、その妹の「米」をめぐる物語。
  • ペピン結構設計はいつも胸キュンやせつなさを描くのがすごく上手だ。『東京の米』はそれに加えて、人間の体温を感じた。大袈裟に言えば、人が生きるってことをすごく感じた。その意味では彼らにとってこの作品が現在のベストバウトなのではないか。
  • 『東京の米』とは毎日クソみたいに生み出される「情報」に埋もれる「作品」でもあり、ならば僕が感じた体温とは、実は作家のものなのかもしれない。(いや、申し訳ない。)